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経済指数19.バルチック海運指数~世界の経済は海が教えてくれる~

経済指標 経済指標-貿易収支

バルッチック海運指数

世界中を回る船がモノの流れを教えてくれる

バルチック海運指数[BDI]は、その名の通り海運に関する指標です。原料の海上輸送にかかる運賃を示したのもので、バルチック・ドライ・インデックスとも呼ばれています。「ドライ」という言葉は、運ばれる貨物の性質からきています。鉄鉱石や石炭、穀物などの乾貨物(ドライカーゴ)の輸送を対象にしているからです。

バルチック海運指数は、ロンドンのバルチック海運取引所によって毎営業日に算出・発表されています。この指標は世界各国の20の主要水域を通る貨物線を対象に調査したもので、船を使用するための料金である用船料を表す指標です。特に対象となっているのはスポットと呼ばれる運賃で、長期契約ではなく単発で船を使うための料金を指します。
乾貨物を運ぶための船は非常に大きく、海上のダンプカーとも呼ばれています。なかにはスエズ運河パナマ運河を通れないほど大きな船もあるそうです。このように巨大な船が世界の海を行き来するためには、南アフリカ大陸のホーン岬や、アフリカ大陸南端の喜望峰を回ってくる必要があります。

これらの大型の船は岬を通る船ということで、ケープ型と呼ばれています。それよりも小さな船だと、サイズごとにそれぞれパナマックス型、スープラマックス型、ハンディサイズ型と呼ばれるものがあり、それぞれに指数が発表されています。

バルチック海運指数は、それら各種の船を合わせた総合指数となっています。

バルチック・トレーディング

バルチック海運指数の動きを見るときの基本的なポイントは、船の需要によって数値が上下するということです。需要が増えれば、用船料は上がります。短期的に見た場合、運送に使える船の数は限られているからです。世界的に経済が活気づいて原料の需要が増えているようなときは、船の需要も増えて用船料が高くなります。

バルチック海運指数に注目する理由は、製品を作るためのもっとも基本的な減量の動向がわかるからです。特に鉄鉱石と石炭は鉄鋼を作るための原料であり、建物や自動車をはじめ多くの主要な耐久財の製造に欠かせないのです。

最近では、中国もここに大きく絡んできます。ラザード・キャピタル・マーケッツで海運部門のシニアアナリストを務めるウルス・デュール氏は、次のように述べています。

「中国の鉄鉱石の在庫と中国経済の状態は要注意です。中国で鉄鉱石の在庫が少なく、経済の状態が良ければ、鉄鉱石の輸入が大幅に増えてくると予想されます。」

スポット取引の業者に注目する

バルチック海運指数の動きを見れば、一部の海運業者の株価を予測することができます。

バルチック海運指数と連動して、売り上げが変化しているような会社を探せばいいのです。バルチック海運指数が上がればその会社は儲かり、下がればその会社の売り上げも少なくなるような会社です。

しかし、海運業者の儲けが必ずそのように動くわけではありません。一部の海運業者は固定運賃で数年間の長期契約を結ぶからです。この場合は需要が変化しても値段が変わらないため、バルチック海運指数と連動した動きはあまり見られません。イーグル・バルク・シッピング(EGLE)やナビオス・マリタイム・ホールディング(NM)などがあります。

バルチック海運指数は海運業の動向だけでなく、原料価格の動きを予測するために使われることもあります。例えばバルチック海運指数が低くなっているときは、近いうちに金属価格が下がってくることが予測されます。

しかし、原料価格の値動きを予測するには、リスクが伴います。

バルチック海運指数が原料の需要と全く関係ない動きをすることもあります。

例えば、特定の地域でたまたま船の数が足りなかったときは、原料の需要が特に増えていなくてもバルチック指数は跳ね上がります。船の需要と供給には、常に場所の問題が関わってくるのです。求められている船が地球の反対側にあるときは用船料が大きく上がりますが、それは一時的な変化に過ぎません。

もう一つ気を付けるべき点は、新しく造られた船が投入されると、バルチック海運指数が下がる場合があります。積み荷の需要とは、船の数が増えると用船料が下がることになります。

今日の参考図書

海のもたらす可能性についての視野を広げてくれる一冊。日本が先進国になれたのも、海の恩恵が大きいんじゃないかなと感じさせる反面、まだまだ日本の海洋資源に期待できるなと思わせてくれますね。