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経済指標24.マネーサプライM2~国内に残ったお金を把握する〜

経済指標

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その国が国内にどれだけお金を持っているか把握する

マネーサプライとは(M2)とは、お金の供給量のことです。つまり、現在国内にどれだけのお金があるかを示す指標です。

自分がいくら持っているかはすぐに把握できますが、国全体のお金の量となるとそう簡単にはいきません。これは、「マネー」という言葉の曖昧さにも起因しています。

それは、マネーには硬貨やお札だけでなく、銀行の口座残高も含まれるからです。

ややこしいことに、銀行ではないのに銀行口座と同じような役割の口座もあれば、銀行口座ではあるけどもここでは除外しなくてはならない口座というものがあります。


そこで考え出されたのが、複数の異なる基準によるマネーサプライの測り方です。マネーサプライにはM0~M3までがあり、数字が大きくなるほど広い定義が採用されています。

ここで推奨するのがM2です。M2はそこそこ広いマネーの供給量を測る基準で、紙幣や硬貨の他に当座預金普通預金が含まれます。といってもすべての預金口座が含まれるわけではなく、残高が10万ドル未満のものに限られます。また、銀行預金以外に、短期証券投資信託もマネーに含めて考えます。

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アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会は、このM2の大きさをある程度自由に操ることができます。何もないところからお金を作り出し、またそこにあるお金を無に帰することもできるからです。


これは米国債や類似の金融商品を買ったり売ったりすることによって、世の中にあったお金がFRB国債を売ると、世の中にあったお金がFRBに入ってきて、マネーサプライは減少します。FRB国債を買うと、FRBの持っていたお金が世の中に出ていくので、M2を含めたマネーサプライは増加します。


景気を促進したいとき、FRBは意図的にM2を増やしていきます。逆に景気を抑制したときには、M2の量を減らします。上のグラフでは、アメリカの経済は常に景気が促進が続けられているように見えます。特に、2008年からのリーマンショックがあった直後では、意図的にM2を増やしたように傾きが急に大きくなっていることが読み取れます。


ただし、マネーサプライを動かすことができるのはFRBだけではありません。バンク・オブ・アメリカウェルズ・ファーゴなどの民間金融機関も、マネーを生み出したり消したりすることができるのです。


これは融資を行って、預金者の口座残高を増やすことで可能になります。


景気が良いときには、銀行はどんどん気前よくお金を貸し出します。景気が悪くなると貸出の条件は厳しくなってきます。アメリカのことわざには「銀行は晴れているときには傘を貸してくれるが、雨が降り出すと傘を取り上げる」のです。

お金の流れのスピードに注意する

M2を見れば、景気が回復に向かうのか停滞に向かうのかを予測することができます。

ちょっとした知識は必要ですが、慎重に読み解けばGDPが発表されるよりも前に経済の状態を把握することができます。うまくいけば、他人を出し抜いて誰にも気づかれず先手を打つことができます。

ここ10年間のM2では読み取りにくいので、1980年から現在のマネーサプライM2の推移を見てみましょう。

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基本的な見方としては、M2の伸び率が高いときは景気が拡大し、伸び率が低いときは景気が縮小します。例えば、2001年の3月から11月にかけてアメリカの景気は悪化しますが、データによると1999年にM2の伸びが大きく停滞しました。2000年の伸び率は1997年から1999年の平均よりも下に留まっています。

そして2001年、まだ不況を脱していないうちに、M2は早くも上昇していきました。

投資家にとってこの情報はとても有益です。この先の景気についてかなり早く予測することができるからです。景気回復を前もって予測できれば、回復期に儲かるような投資先にいち早く投資することが可能です。例えば、成長株や中小企業の株が回復初期に上がってくることが知られています。


ただし、M2の動きは絶対ではありません。MKMパートナーズのリサーチ部長を務めるマイケル・ダルダ氏は、2010年の報告書の中で、「広義のマネーサプライの伸び率は、名目需要の不完全な代用品に過ぎない」と言っています。


なぜかというと、お金が世の中を動きまわるスピードが一定ではないからです。一般にお金の動きが早いほど、経済は活発になります。動きの遅いお金が増えても、経済に対してあまり大きなインパクトを持たないのです。例えば、1990年代初頭や1937年には貨幣流通速度が低下し、M2の伸びが経済の実情を反映しきれなかったとダルダ氏は指摘します。


しかし、1960年から1989年にかけてのM2とGDPの関係が極めて密接であったことも事実です。この辺りを見極める目安としては、国際の金利社債金利の差が比較的小さいときは、お金の流通速度が速いと考えておけばいいでしょう。